日本仏像史講義

 山本勉著 「日本仏像史講義」(Amazonサイト)

 読み始めたら、一気に読んでしまいます。

 第一に、この本の面白さは、「常識とされていること」「ある説があること」「議論されていること」がはっきりとかかれていることではないでしょうか。とはいっても、意識せずに、物語を読むように読んでいくことができます。

 実は、読み始めてしばらくは、この書き分け法則に気づいていませんでした。ある論文を引用して、その主張に対する、著者のコメントがあります。そこではっとさせられ、すこしもどったりしながら読んだため、この書き分けが自然な形で行われているのだなぁ、と実感したのでした。

 子供のころは、歴史=「事実」のように、暗記させられてきました。私は、あまり暗記が好きではないので、辞書を引けばわかることを、覚えてどうするのだろう?と思っていたのです。私が歴史学をかじり、自分なりの解釈を持ったのちにも、沢山の本を手に取りました。しかし、このような研究とは何か知ることができる、研究者になろうという人向けにも良い本には出会いませんでした。

 第二には、仏像に影響しているそれぞれの時代の登場人物、造形に関わる技術の変化などが、流れで感じられることです。コンパクトで、不要なものをすべてそぎ落とした"原液"のようなのに、物語のような"流れ"があるということです。

 ちなみに、「飛鳥時代と白鳳時代」の解説が好きです。さらに、第四講「和様と耽美」の話が面白かったです。自分の持っていた定朝のイメージと少し違いました。平安時代の仏像も、たまには真剣に見ましょうか。どうしても、奈良時代と鎌倉時代のほうが好きですけれど(笑)。
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No title

ご高評ありがとうございます。うれしく拝読

Re: No title

> ご高評ありがとうございます。うれしく拝読

素敵な本をありがとうございました。時代とともに進んでいく研究を、たとえ本を通してでも感じられるのはとてもうれしいです!
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